» 2013 » 4月 » 3のブログ記事

透析病院の臨床工学技士という立場から、自分自身が透析患者になるという経験を通じて、在宅血液透析を選択しようと考えてきた私ですが・・・問題が色々立ちはだかって、
「これじゃ普通の患者さんは在宅なんてやる気になれないよなぁ」
と実感することが多くなってきています。

私が在宅透析をバックアップしてもらうために通っているクリニックでは、「部屋に水道を引く工事が必須」と言われてしまいました・・・。

私も夫も臨床工学技士で、総合病院で勤務してきて、水道のない病室での病棟透析もたびたび回してきていましたから、この話には愕然としました。
水道のない病室で透析をする場合、病室外の水道のあるエリアから耐圧ホースで水を引いてきて、それを個人用RO装置に繋いで透析を回します。
病棟には注意力散漫な看護師さんや看護助手さんが大勢いて、耐圧ホースを踏まれたり、躓かれたり、時には「絶対にこのホースを抜かないこと!」と書いた紙を貼ってあるにもかかわらずホースを外されたり・・・そんな悲惨な環境下で回さなければならないことも多々ありましたが、それでも回せました。

少なくとも自宅には注意力散漫な看護師も看護助手もいないので、5メートル離れた和室の隣の洗面所から耐圧ホースを引いたからって事故の危険はとても少ないし(むしろ病院より余程安全w)、機械的な影響があるとも思えないので、私も夫も洗面所の洗濯機のところの水道を分割する工事だけして、そこに耐圧ホースをつなげば在宅透析は可能と考えていました。
その方が費用も格安で済むし(数万円以内)、工事も数時間で済むと思ったからです。

なのに・・・その在宅のクリニックの技士さんに、「部屋には絶対に水道を引いて下さい」と言われてしまいました・・・orz。

水道のない和室に新たに水道を引く工事をすれば、ちょっとしたリフォーム並みの費用がかかります。
水回りの工事は特にお金がかかるので、最低でも100万円単位のお金がかかることになります。
そんなにお金をかけなくたってやれることを知っているのに、無駄にお金をかけなければならないことに、主人も私も納得できかねない状況に置かれています。。。

お金をかけて部屋を改装することを強要するクリニック側の主張としては、「何かあっても責任が取れないから」ということなのですが・・・水道蛇口から5mの耐圧ホースを繋いで透析することのリスクを過剰に心配されちゃうのなら、もう何もかも責任が取れないのではないかと私は思ってしまいます。。。

それに、「信頼関係が構築出来るまで」と、3カ月以上の通院を余儀なくされるようなのですが・・・正直言って、仕事がフルにできないから在宅を希望しているのに、3カ月って待てないですw
プライミングも回収もできない素人の患者さんならまだしも、アタシも夫も透析で飯を食ってる専門家なのにwww
(クリニック側の主張はよく解ります。どこの馬の骨とも知れない患者をすぐに信用して在宅をやらせるのは怖いしできないですよね。)

色々と面倒くさいので、今まで躊躇していた「自分の勤務先での在宅申請」を、ちょっと本気で考え始めています・・・。
勤務先なら信頼関係が構築されるまで通院する必要もないし、手技的な信頼も(たぶんw)して貰えているし、色々と融通も利くので面倒くささがありません。
職場も協力してくれそうな感じだし、職場で在宅をバックアップしてもらう分には、ダイアライザーや回路などの医療材料を少しずつ必要な分だけ小分けにして持って帰ってくることもできるし、受診のために仕事を休まなくてもよくなるし・・・かなり魅力的です。
(ただ、病歴から体重から何から、全てバレバレになるのがイヤな気もしますがw)

ああどうしよう。。。